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@toby_alex_cons

Sep 3, 2022
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【課題解決】 よく「課題」と「打ち手」と言われるが、これが対になって1枚のスライドに並んでたら要注意である。 これは「コインの裏返し」と言われるアンチパターンで、これやると解決策が安易でチープになってしまう。誰でも考えられて効果が表面的。例えば、頭痛→頭痛薬、というのが代表例だが、

これでは根本解決にはならない。これ聞くと「いやいや、自分はそんなことしてない」と思う人が多いと思うが、ビジネスになると結構多くの場所でこのパターンを見る。とても恥ずかしいので止めましょう。 次に、 2.課題→【原因】→打ち手 と、間に原因を入れたパターン。これで初めて全うになる。 ↓
さらに、ここで「Whyを5回繰り返す」ができるとよい。いわゆる、真因分析。 頭痛の例で言えば、引き起こしてる根本原因を明らかにして、それを潰しにいく。医者ならここまでやってくれないとヤブ医者である。 注意すべきは、原因はひとつではなくて複合的に引き起こされているので、それを洗い出して
クリティカルで解決の効果が大きいもの、すぐに解決まで持っていけるものを解消することが求められる(効果、実現性、時間軸など)。 ここまでできると、初めて【一般レベルで】意味があるものになる。で、ここからさらに価値を出すためには 3.「分かっていてもできない」理由を考える が大事。 ↓
相手はその道のプロで、何年もその問題と向き合ってるかもしれないし、正論を言われても「そんなことは言われなくてもわかってるわ!」と反応されるかもしれない。 価値が大きくなるのは、「分かっていてもできない理由を明らかにして(why)、どうしたらうまく行くのか考え実行まで持っていく(how)」↓
ことだ。ここまでやることで課題解決が前に進む。自社でできないとすると、コンサルが入る価値となる。 ここまでで一通り完結してるように見えるが、他にも大事なことを書いておく。 4.解決すべき課題を設定する そもそも今の状況で、解決すべきは頭が痛いことなのか?いわゆる「論点設定」だ。 ↓
「論点」という言葉は文脈により使われ方・意味が大きく変わるから注意が必要なのだが、ここでは、大論点=解くべき一番大きな課題、の意味で使っている。 論点の日本語の意味は、もともと「論じるべき点」なので、他にも「そのためにXXするべき?」「誰がやるべき?」などの小さいタスクに移っても
使われる。上流~下流まで、フェーズが違うと全然違う粒度で使われる。大小様々で使われるので紛らわしい。(たちが悪いのは、コンサルが書籍で書く際に、自分の使い方しか意識できずに書いてるから、わかった気にさせておいて混乱させる。さらに、わかった気になった人が安易に使う...) ↓
僕が大切にしてるのは、 「何が、誰にとって、なぜ問題なのか?」 というシンプルな言葉。論点が何か?だと聞き手と認識が合わないこともあるので、意図的にこれを使うことが多い。 論点について言えば、杉田さんも「意思決定のための論点」「作業のための論点」と分けて表現している(後述) ↓
話を戻そう。 「今、頭痛を治すことが解決すべき課題なのか?」  ↓ 目的や背景、置かれている状況を整理する。  ↓ 「何が、誰にとって、なぜ問題なのか?」 例えば、本人にとって、短期的な解決よりも、恒常的な健康状態の維持が大切であれば、より広く健康づくりを考えなければいけないし、
頭痛は個人では我慢できる小さな話で、実はチームとして明日までにプレゼン資料をつくらなければならないのが今の状況であれば、「いかに資料作成を終わらせるか?」に変わり、頭痛を治すことはどうでもよくなり、他の人に資料作成をしてもらうことが打ち手になるかもしれない。 ↓
・課題(イシュー)から始める ・論点設定 というのは本来そういう話であって、より上位の目的があって初めて設定できるものである。 強く意識しようぜというのがこれ。(とあコンさんが紹介してたな) amzn.to/3AKNzja
「何が、誰にとって、なぜ問題なのか?」 この言葉はシンプルでありながら、非常に強力なので常に心に置いておくことにしている。(わかったつもりになって「論点」と言うのはやめよう) 長くなってしまったけど、【課題解決】について思うことを身近な例を出して書いてみた。
・コインの裏返し ・分かっていてもできない理由 あたりは、名和さんの書籍で紹介されています。 amzn.to/3q8gZ5F
杉田さんの ・「意思決定のための論点」と「作業のための論点」は異なる ・解くべき課題を設定し、潰していくべき論点の粒度と順序を見極める あたりも参考になります。 amzn.to/3Dd8HBx
【ニーズとシーズ】 ここまではどちらかというとニーズ(課題)から出発する問題解決の話。半分の話。 シーズ(新技術)側から発想・構想していく問題解決も大切なので、また別の機会に書こうと思う。 「論点」と言えば、内田さんの論点思考。論点は変化する。進化する。 amazon.co.jp/dp/4492556559/…
「課題」と言えばこちら。僕はこの本と相性が悪くて最後まで読めてないんですが、とても有名なので載せておきます。個人的には「論点思考」の方が好き。 安宅さんの「イシューからはじめよ」 amzn.to/3CTPuEH
と、わりと難し目の本を紹介しましたが、大石さんの入門3冊が課題解決やコンサルの取っ掛かりとしては良いと思ってます。 twitter.com/toby_alex_cons…
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大石さんの「コンサル一年目で学ぶこと」はあまりにも有名でみんな読んでると思うけど、他にも2冊、3分シリーズという入門書があることは意外と知られていない。 ・3分でわかるロジカル・シンキング ・3分でわかる問題解決の基本 転職するときに読んで良かったので、 amzn.to/3wWy06H
捕捉 事象、問題、課題の3つをあえて定義するなら twitter.com/toby_alex_cons…
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この2つは人によって認識がずれるので、単語のみで使い分けはしないようにしてます。が、強いて言うなら 事象・・・起きてること。良い悪いはまだない。 問題・・・事象のうち誰かにとって悪いこと 課題・・・問題の中で解決すべきと定義したもの という感じでしょうか。 twitter.com/toby_alex_cons…
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コンサルタント|想いを持つ人と新しいことへ挑戦することが好き。ゴールまでのお手伝いがしたい|Passion, Integrity, Strategy|未経験マネ転職生き残り族の戦いの末、シニアなマネージャへ|PM/PdM|IT業界10年|物書き|INTP時々ENTP|朝倉未来ファン
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